Window

ウィンドウを表すクラス。

class methods


new(win, area, [transient, resizable, visual]) : Window

新しいウィンドウを作る。

win : Window
ウィンドウを作る親ウィンドウ。

area : 1 Rect or 2 Fixnum
領域。 Window Manager によっては位置の指定を無視するかもしれない。

transient : true または false
親ウィンドウから一時的に派生したウィンドウであるかどうか。 true を指定すると,ウィンドウマネージャはこのウィンドウに対して位置やタイトルバーの制御を行わない。というわけで, transient に true を指定したときには, resizable の指定に関わらず,ユーザによるウインドウのサイズ変更はできなくなる。デフォルト値は false 。

resizable : true または false
ユーザによるウィンドウのサイズ (width, height) 変更を認めるかどうか。 ウィンドウマネージャは,サイズ変更できないウィンドウの装飾を,それとわかるように変更するかもしれない ( 例えば,リサイズボタンを表示しないとか ) 。デフォルト値は false 。

visual : Visual
ウィンドウの Visual 。はじめは気にしなくてもいい。

methods


close : nil

ウィンドウを閉じる。ディスプレイを閉じるときには,先に閉じてくれる。


show : nil

ウィンドウを見せる。


hide : nil

ウィンドウを隠す。


shown? : true または false

show していたら true , hide していたら false を返す。


clear : nil

ウィンドウを背景色でクリアする。背景色は background=(bg) で指定する。


clear_area(area) : nil

ウィンドウの一部を背景色でクリアする。背景色は background=(bg) で指定する。

area : 1 Rect or 4 Fixnum
領域。


copy_area(dest, gc, area [, moveto]) : nil

ウィンドウの一部を複写する。 複写先として,異なるウィンドウも指定できる。

dest : Window
複写先のウィンドウ。 copy_area を呼び出したウィンドウでもよい。

gc : GraphicContext
複写に使う Graphic Context 。

area : 1 Rect or 2 Fixnum
複写領域。

moveto : 1 Point or 2 Fixnum
貼りつけ位置。


title=(title) : nil

ウィンドウのタイトルを設定する。

title : String
タイトル。


x : Fixnum


x=(x) : Fixnum

ウィンドウの現在の x 座標を得る ( 与える ) 。原点は親ウィンドウの左上。


y : Fixnum


y=(y) : Fixnum

ウィンドウの現在の y 座標を得る ( 与える ) 。原点は親ウィンドウの左上。


width : Fixnum


width=(width) : Fixnum

ウィンドウの幅を得る ( 与える ) 。


height : Fixnum


height=(height) : Fixnum

ウィンドウの高さを得る ( 与える ) 。


border_width : Fixnum


border_width=(width) : Fixnum

境界の幅を得る ( 与える ) 。


rect : Rect


rect=(rect) : Rect

ウィンドウの位置と大きさを持つ Rect を得る ( 与える ) 。


depth : Fixnum

1 ピクセルあたりのビット数を得る。


pixel=(pixel) : nil

背景色を指定する。

pixel : Fixnum
ピクセル値。 Display.alloc_color で得られる。


border_pixel=(pixel) : Fixnum

境界の背景色を指定する。

pixel : Fixnum
ピクセル値。 Display.alloc_color で得られる。


read_xbm(filename) : Pixmap

xbm ファイルを読み込む。 xbm ファイルの書き込みは Pixmap.write_xbm を使う。

filename : String


combine_mask(mask) : Pixmap

マスクを切り取る。四角くないウィンドウを作るのに使える。引数をそのまま返す。

mask : Pixmap


cursor=(cursor) : Cursor

カーソルを指定する。引数をそのまま返す。

cursor : Cursor


icon=(icon) : Icon

アイコンを指定する。引数をそのまま返す。

icon : Icon


get_image(area) : Image

イメージを得る。

area : 1 Rect or 2 Fixnum


put_image(image, gc, area[, moveto]) : nil

イメージを置く。

gc : GraphicContext
複写に使う Graphic Context 。

area : 1 Rect or 2 Fixnum
複写領域。

moveto : 1 Point or 2 Fixnum
貼りつけ位置。

suger methods


new_window : Window

Window#new_window(args)Window.new(win, args) と同等。


new_pixmap : Window

Window#new_pixmap(args)Pixmap.new(win, args) と同等。


new_gc : GraphicContext

Window#new_gc(args)GraphicContext.new(win, args) と同等。


new_im : InputMethod

Window#new_im(args)InputMethod.new(win, args) と同等。

events


event(event_name) do inline_callback end

event_name に対応するイベントを受け取ると inline_callback を実行する。 inline_callback の引数は 対応する Event である。

event_name
  • 'delete'
  • 'exposed'
  • 'button_press'
  • 'button_release'
  • 'enter_notify'
  • 'leave_notify'
  • 'key_press'
  • 'key_release'
  • 'motion_notify'
  • 'configure'

delete : nil

ウィンドウを閉じる要求 (X: WM_DELETE_MESSAGE) を受け取ったとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。


exposed(event) : nil

ウィンドウを再描画したとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : ExposeEvent


button_press(event) : nil

マウスボタンを押したとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : ButtonEvent


button_release(event) : nil

マウスボタンを離したとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : ButtonEvent


enter_notify(event) : nil

マウスポインタがウィンドウに入ったとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : CrossingEvent


leave_notify(event) : nil

マウスポインタがウィンドウから出たとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : CrossingEvent


key_press(event) : nil

キーを押したとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : KeyEvent


key_release(event) : nil

キーを離したとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : KeyEvent


motion_notify(event) : nil

マウスを動かしたとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : MotionEvent


configure(event) : nil

ウィンドウを再配置したとき呼ばれるメソッド。初期設定では何もしない。

event : ConfigureEvent


get_motion_events(start, stop) : Array of TimeCoord

ウィンドウ上でマウスを動かすと TimeCoord が作られ,バッファに蓄えられる。これは start, stop タイムスタンプ間に作られた TimeCoord の配列を返す。

attributes


display : Display

ディスプレイを得る。


parent : Window

親ウィンドウを得る。


events : Hash

メソッド名の ID をキーとし,コールバック proc の配列を値に持つハッシュを返す。この配列を操作することで,イベントに対して呼び出す proc を取り消したり,追加したりできる。
author: Kazuhiro Yoshida